GALLERY TANTO TEMPO | Exhibition
Photography Gallery Based in Kobe JAPAN
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Exhibition

TANTO TEMO Days

大口勝弘写真展 “MIZO”今週末開催!

神戸の若手写真家、大口勝弘さんの初個展がGallery TANTO TEMPOで今週末始まります。

彼のいうMicro Landscapeというジャンルは、例えばマクロレンズや内視鏡を使って虫の住む微小な世界を撮影したシリーズがあるように、決して珍しいものではありません。そういうものを見てみたいという興味は、月旅行に行ってみたい、という興味のように普遍的な探求を求める冒険のこころなのかもしれません。

MIZOはその撮影場所から手法、そしてイメージの処理に至るまでとても手数がかかっています。詳しくは写真展にお越しいただいてご確認いただくとして、写真を前に立ってみるといわゆる単純なミクロの世界というふうには見えないのです。隅々まで見渡せる視界の良さや、手を伸ばせば届くのではないかという緻密で微細なMIZOの構造が浮かび上がります。

2015年6月20日から7月26日まで。7月18日午後4時からはアーティストトークが開催されます。

さらに、今回の写真展にあわせてうたかた堂から写真集を出版します。とても美しい仕上がりの写真集となっています。ぜひ写真展にお越しください。

 

初出時トークショーの開催時間を午後5時としていましたが、午後4時の誤りです。訂正してお詫び申し上げます。

Review Santa Feまとめ

写真のレビューや審査の本質は、イメージの背後にある作家の意識を読み取ることにある。そしてそれを社会にどのように渡すのがいいのかを判断することだ。

例えば、単写真の評価とポートフォリオレビューの評価とはおのず異なってくる。単写真の場合は、基本的な写真の技術をまず見ながら、イメージの強さをその写真の被写体と写真家との関係性、被写体がどのように社会に渡されるべきかで推し量る作業をする。単写真の場合は技術がまずいとまず通らない。だからコンテストなどでは技術面からバッサリと落とされていく。次にイメージの強さ、つまりメッセージの強さを見ていく。ではイメージの強さとは何かというと、これは評価者の主観に訴えかける作家のたくらみであり、主観に入り込めるほど冷静で客観的かどうか、ということになる。難しいことを書くようだが、他者が見て優れていると感じられる写真は例えばさほど写真に興味のない小学生が偶然カメラを向けて撮ったものでも成立しうる。しかし、実際は写真家として応募してくるわけだから、社会から見て優れていると評価されるだろうと確信できるだけの思惟を示せるかどうか、他者に確実に届くものしか出せないと考える冷静さが必要だ。すぐれた単写真はいくらでもあるが、それらの上を行けるかどうかを冷静に客観的に信じる力がないと、結局どの作品よりも弱くなってしまう。

ポートフォリオレビューは写真シリーズのコンセプトやストーリーが選考の中心になる。もちろん技術も必要だが、技術をわざとずらしてストーリーを見せる手法もあるから、技術がどうのという問題は先送りにされることもあるだろう。レビュワーによって見方は異なるだろうが、本質的にはプロジェクトのその時代における存在意義やストーリーの興味深さ、こころに触れるものであるか、美しく整ったフォーミュラがあるかなどが評価されるだろう。作家性や世界観というものもあるが、作家性や世界観とは何なのかを考えてみると、作品を通して貫かれる美やストーリーの描きかた、作家のたくらみなわけだから、それを提示する写真家、見出す努力をする評価者は常に戦っているといえる。それらはその現場で撮影している作家の想いや作品作りの思想を想起させるものであり、それらの要素が作品から見て取れることがなにより大切なのだ。

僕自身他のレビューの経験が豊かにあるわけではないが、Review Santa Feは間違いなく世界有数のレビューだと思う。非営利でありながら質の高いレビューを提供し、確実に写真家が世界に渡っていけるようなシステムを構築しており、運営母体や思想は長年の開催で確立されたものだ。新しい表現とは何か、新しい写真とは何かを常に追求しつつ、写真活動を支援することにおいて必要なリソースを提供する強靭な財政もある。彼らがうたっている写真のコミュニティーを作っているという自負が写真家たちにポジティブな影響を与え続けているというのが何よりの証拠だろう。

実際、このレビューには50歳以上の参加者が多い。すでに確立した写真活動を有しているものも再び参加してくる。欧米の写真家は常に前を向いている。自分の居場所に甘んじることなく、新しい挑戦を続け、新しいシリーズが出来上がると必ずこういったレビューに身を置きにくる。そうすることで立ち位置を確認することができる、と多くの参加者は話す。また、当然新しい作品にふさわしい居場所を獲得しにくるのだ。そういう努力を重ねていないとファンが遠ざかっていくからに他ならない。僕はすでに確立している日本の写真家たちを海外の写真イベントの現場で見かけたことがない。彼らは現在立っているその居場所に甘んじているように見える。そこが居心地が良いとでもいうのだろうか。世界にも届かない平坦な写真の境地にいてどうやって高みで輝き、写真ファンを増やせるというのだろう。

日本にはどんなレビューがあるんだ?と多くの作家に聞かれる。日本にあるレビューあるいは写真の有機的な構造が世界から見えていない現実はこころに刻んでおいた方がいい。写真賞もしかり。海外から見てこれほどに写真活動の盛んな国はない。それにもかかわらず日本における写真コミュニティーの見え方が希薄であるのはどういうわけなのか、そういうディスカッションも必要だろう。

六甲山国際写真祭の経験も、たった2年ばかりの活動では何も言えない。しかし、写真というart/media/industry/criticに身を置こうとする人たちは、ただ撮影する、評価する、発表する、写真集を作る、ギャラリーで取り上げるという単純化された行いに終始してはいけない。その先に写真の総体に対する参加意識を持たなければならない。それぞれが勝手に恣意的に好き放題自分たちの利益のために活動しても、さして大きな実りは得られないだろう。営利企業が運営するそれは、豊富な資金こそあるのだろうが、その先にどんな風景が見えるのかがわからないほどアーティストや専門家たちは愚かではない。それぞれがどのような役割を果たせば写真の豊かなリソースを作り、最終的に日本の写真活動が点ではなく面で広がり、国内ばかりか海外の優れた活動を呼び込み、結果として社会に対して写真のすばらしさを伝え、社会からフィードバックを得られるようになるかを、知恵を持ち寄って議論すべき時が来ているのだ。小さなパイをたくさん焼いて小さな分前に甘んじるのか、大きなパイを社会という大きな窯で焼いて大きな分前を受け取るのか。どちらがいいのかは考えるまでもないことだ。

Review Santa Feレポート1

Review Santa Feも今年は3回目。3年連続参加してみると、写真のトレンドやイベントの作り方、参加作家がどう選ばれているのかがかなりわかるようになってきます。今年はReview Santa Fe Photo Festivalと枠組み名を変えてまでイベントの方向性を新たに打ち出す必要があったようです。展覧会やコンテスト、レビュー、レクチャーなど豊かな写真リソースを使って総合的に写真のコミュニティーをサポートするというのがその理由です。一方で写真祭やフェア、コンテストが世界中の場所で限りなく増えている状況に異論を唱える専門家が多く、危機感を募らせている現状も見えてきます。Review Santa FeやAngkor Photo Festivalなど、non profitな写真祭とは違って営利目的に開催される写真祭も増えてきているとのことで、そういう時代において写真家がどのイベントを選んで参加するのかということが重要になるとの指摘がありました。

今年も29名の写真家をレビューしました。北欧から南米、アジアまで、世界各国から参加者が集まっていて、僕も7カ国の人たちと話をしました。昨年はパーソナルな写真が多く、レビューそのものはとても難しかった記憶がありますが、今年はアート性の高い作品からジャーナリスティックなものまで、パーソナルなものを含めてバランスが良く、レビューはさほど疲れませんでした。また、例年にもれず質の高い作品が多く、アイデアも豊富で驚かされました。先の記事にも書きましたが、今年は環境風景写真というコンセプトを擁した作品が3名ばかりあり興味深くみることができました。すでに確率したポジションをもっている50代から60代の写真家の参加も多く、レビューに参加する意味がもう一つ描けない日本の写真家の現状とは異なりあらゆる写真、あらゆる方向性に対しても貪欲にアプローチする写真家が多く、作品と社会との橋渡しがきちんとできているシステムの底力を実感することができました。レビュワー陣は、non profitのギャラリーからコマーシャルギャラリー、美術館、大学、出版社など、例年以上に豪華で、今年は僕に続いてアジアから韓国のキュレーターが初めて招かれていました。予選参加者が1700、そこから実行委員会の選抜委員会が100名まで絞り込んでの激戦です。日本人の申込者もたくさんあったとのことですが、実際に予選を突破したのは1名のみでした。地理的に遠いこととコストが高く断念する作家もいるため、グラントを充実させるのがとても大切だという話もありました。

29名のうちギャラリーで個展クラスのプロジェクトを提案できる作家が3名、グループ展で実験的に展示してみたい作家が5名、またMt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVALの来年度のゲスト写真家に誘う可能性のある作家が2名ほど。多くの人が僕を希望レビュワー順位で1位か2位に書いてくれていて、ギャラリーや六甲山国際写真祭のことを事前によく研究していました。当たらなかったために残念がっている写真家も多くいました。日本に行きたいという理由が多いのだと思いますが、Review Santa Feから日本に連れ帰ったプロジェクトが年間2つ3つあり、さらに六甲山国際写真祭でもメインゲストに2名を選んでいるなど、確実に成果にしているところが好感されているのです。さらに東洋の視点から見てどのように感じるか、という素直な問いかけもありました。これまでプロジェクトにしたDavid SchalliolやDina Litovsky、Francine Fleischerはその後新しいプロジェクトが次々と生まれています。また今年のMt.ROKKO INTERNATIONAL PHOTO FESTIVALでは昨年Review Santa Feで出会った2名、Wenxin ZhangとHaley Morris-Cafieroがメインゲストとして日本にやってきます。

レビュワー陣とは多くの人が顔見知り程度だった去年とは異なり、今年はより突っ込んだ話し合いをしました。写真の傾向というようなことよりも、写真イベントの質が集客集金に偏っていくことへの危機感を共有する話が多く、お前のところはどうなんだ、という質問もありました。また、ギャラリー間でアーティストを共有交換したり、non profitなイベントを共有する話し合いなど、かなり突っ込んだディスカッションをしてきました。

例年通り、レビュワー陣は金曜夜にGay BlockというReview Santa Feには欠かせない素晴らしい写真家、写真コレクターのプライベートパーティーに誘われました。Gayの家にはダイアン・アーバス、 グルスキー、ブラッサイ、ロバート・フランクなどの壮大なコレクションがあり、毎年驚かされます。ベッドルームツアーというのがあり、寝室や浴室の中にまで踏み込むことが許され、多くのレビュワー共々ため息をつくひと時となりました。

クロージングレセプションは、なんと世界的なコレクター、キュレーターであり、日本人写真家を世界に知らしめた、ヒューストンから世界の写真コミュニティーの立ち上げに尽力したAnne Tuckerの業績を讃えるパーティーが開催され、本人のユーモアをたっぷりとたたえたレクチャーを聞くことができました。これは次の記事でまとめてみます。

SAKURA@HOSAKA

保坂さんと話そう -2015 3.14 PM5-

保坂さんと話そう。

現在Gallery TANTO TEMPOで写真展を開催中の保坂昇寿さんのトークショーが今週末、3月14日午後5時から開催されます。

保坂さんはデジタル写真の手法で現代の都市を撮影、作品を制作する写真家ですが、その手法に思い至った理由や、現在制作しているシリーズ、今後どのような展開で作品を制作するのかなど、いろいろ聞いてみたいことがたくさんあります。特にデジタルカメラで撮影し、テクニカルな画像編集技術で勝負する写真家にとって、作品づくりにデジタルの技法をどのように利用するかという点で悩んでいる方にはぴったりのトークショーです。

ぜひ保坂さんと対話してその作品の魅力などを聞いてみたいと思います。

皆さんもぜひご参加ください。

萩原義弘写真展「SNOWY II -the frosty hour-」開催中

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TANTO TEMPOでは、2009年2011年に引き続き、今回で3回目のSNOWYシリーズの展示。

SNOWYは、廃墟に降り積もる美しい雪のイメージの数々を撮り下ろしたシリーズですが、そこには 繁栄後の閉ざされた世界が雪に彩られ、美しく写し出されています。

閉鎖された炭坑や廃校となった学校など、人間が造り残した痕跡に、まるで時間が降り積もっているかのように感じる静かな光景。

ひとつひとつの雪の造形や質感をみていると自然の不思議に驚くばかり、雪そのものにも生命があるように見えます。

廃墟から感じる人間の生活や痕跡。

変わらないSNOWYの世界と社会のうつろい。

良質なドキュメンタリーと美しいアート性の両方を兼ね備えた優れたSNOWYの作品群をぜひギャラリーでご覧ください。

☆会期は、2015年1月10日(土)-2月22日(日)まで。2月21日(土)Pm5:00より作家を迎えてギャリートーク&レセプションパーティーを行います。奮ってご参加ください。

7周年記念写真展、決まりました!

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先日東京に赴き、Gallery TANTO TEMPO開設7周年記念写真展を決めて帰ってきました。僕の大好きな写真家、そして写真シリーズです。この写真はその写真家のご自宅兼オフィスで僕のカメラで撮ってもらったものです。ラッキー、よく撮れているなあ。

2月上旬にその概要を公表しますが、先に告知しておきますが5月16日(土)がレセプションパーティーです。少しロックバンドなどの出演も依頼し、僕も演奏予定。皆さん、5月16日あけておいてくださいね。

展覧会自体は4月末から6月にかけて。

 

どうぞよろしくお願いいたします。

Gallery TANTO TEMPO HPが新しくなりました

ⓒYOSHIHIRO HAGIWARA

萩原さんの写真展の開催に向けて、HPを新しく作り直しました。6年ものコンテンツをすべて移行するのは時間がかかるので、できるところから。特にアーティスト情報と過去の写真展情報の移行が急がれます。OnePageでほとんどのコンテンツが見渡せるようにしました。

PARIS 2014

昨年参加したPHOTO OFF PARIS 2013で、なんとGallery TANTO TEMPOが最優秀ギャラリー賞に輝いたため、2014年のPHOTO OFFは招待となった。招待といってもギャラリー参加費用がただになっただけだけれど、それでもParisで毎年フェアに参加することはたやすい値段ではない。Gallery TANTO TEMPOは大口勝弘という新人を除けば、Osamu James NakagawaやFrancine Fleischer、萩原義弘、Patrick Tabernaなど、ギャラリーではおなじみの人ばかり。かなり期待を寄せて出展したが、なんだかあまり売れなかった。写真集はそこそこ。同時期にGran Palaisで開催されていたPARIS PHOTOもイマイチだったと聞いているけれど、それではそれはどういう原因があるんだろう。欧州はロシア問題や宗教対立が依然激しいし、やはりアートは平和の使者なのだということもあるんだろうけど。いろいろいいハプニング、悪いハプニングの2014年Parisだった。